UCCブルーマウンテンコーヒー・クレイトンエステート
UCC Blue Mountain Coffee Craighton Estate

UCCブルーマウンテンコーヒー・クレイトンエステート(UCC Blue Mountain Coffee Craighton Estate)

UCCブルーマウンテンコーヒー・クレイトンエステート(UCC Blue Mountain Coffee Craighton Estate)は、キングストンの中心地から北東方向、直線距離で約9km、ブルーマウンテンの中腹にある、UCCが管理運営するコーヒー農園です。
UCCブルーマウンテンコーヒー・クレイトンエステートの場所

クレイトンハウス

UCCブルーマウンテンコーヒー・クレイトンエステート(UCC Blue Mountain Coffee Craighton Estate)

この農園の管理事務所となっている建物は、イギリス統治時代にジャマイカ総督の別邸だった建物で、1981年にジャマイカ政府が外貨獲得のためにオークションに出した時にUCCが買い取りました。その競買相手が、イギリスの大御所ロックバンドであるローリングストーンズ(The Rolling Stones)のミック・ジャガーだったことは有名なエピソードです。もし、ミックが落札していたら「ベロ・マーク」(Lips and Tongue)が入ったパッケージのブルーマウンテンコーヒーが世に出ていたのかもしれませんね。
ジャマイカ総督の別邸だった建物を、比較的そのままに利用しているのは、トイレに行けば分かります。なんと、ベッドルームだった様子の部屋にいったん入って、部屋に備え付けられているトイレを利用するのです。

UCC創業者 上島忠夫氏 の像

UCCブルーマウンテンコーヒー・クレイトンエステート(UCC Blue Mountain Coffee Craighton Estate)

クレイトンハウスの前には、美しい芝生が広がり、UCC創業者である上島忠夫氏の像が建っています。その背後のはるか向こうにはカリブ海が見えます。上島忠夫氏は、高品質なブルーマウンテン・コーヒーを手作業で開発しました。

コーヒー農園を見学

UCCブルーマウンテンコーヒー・クレイトンエステート(UCC Blue Mountain Coffee Craighton Estate)

農園にあるコーヒーは、一本一本の苗木の丁寧な植え付けがされています。この木をご覧ください。

UCCブルーマウンテンコーヒー・クレイトンエステート(UCC Blue Mountain Coffee Craighton Estate)

古い木を切って、若い木を接ぎ木しています。古い木ではおいしい実を付けれません。若い木は根付くのにリスクが伴います。そこで、このように接ぎ木の技法を用いて新鮮でおいしいコーヒー豆を育てているのです。
もちろん、苗木をそのまま育ている木もたくさんあります。これは、古い木の活用方法の一例です。

UCCブルーマウンテンコーヒー・クレイトンエステート(UCC Blue Mountain Coffee Craighton Estate)

身が少し赤く熟してきてます。収穫時期になったら、一つ一つ丁寧に手で摘むそうです。

絶景の展望台 招福亭

UCCブルーマウンテンコーヒー・クレイトンエステート(UCC Blue Mountain Coffee Craighton Estate)

コーヒー農園を登っていくと、見晴らしの良い所にたどり着きました。
キングストンの街やノーマン・マンリー国際空港があるポートランド湾、その向こうのカリブ海まで見渡すことができる絶景を、創業者の上島忠夫氏が気に入って、ここに招福亭と名付けられた展望台を建てられました。
招福亭という名には、ジャマイカ、この農園、UCCが永遠に栄えるようにという気持ちが込められているそうです。
上島忠夫氏は、亡くなる2週間前にもこの展望台を訪れているぐらいですから、とてもお気に入りの場所だったようです。

個人的には『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』の始まりの場所として有名なポート・ロイヤルが見えるのが嬉しいです。
実際にポート・ロイヤルは、ジャマイカがイギリスの植民地だった時代、1692年の大地震による津波で壊滅するまで海賊の拠点だったのです。

マウンテンコーヒーに関する説明

UCCブルーマウンテンコーヒー・クレイトンエステート(UCC Blue Mountain Coffee Craighton Estate)

コーヒー豆はジャマイカのいたるところで生産されていますが、ブルーマウンテンコーヒーはジャマイカ東部に位置するブルーマウンテンの限られた場所でのみ生産されています。この場所の気候と土壌、そして独自の生産技術によって、コーヒー豆の「王様」とされるブルーマウンテンの品質が保たれていのです。
コーヒー農園は標高800~900メートルに位置する山岳地帯にあり、経験豊富な登山家にとっても危険なほどの、傾斜が40度に達する急峻な場所もあります。 ここでの作業は、体力的に厳しい作業となります。
UCCでは品質にこだわり、最もしっかりとした実のあるコーヒーチェリーのみを厳選し、ゴムポットで苗木から1本ずつ育て、その後コーヒー農園に移植します。
収穫されたコーヒー豆は、検査により分類され格付けされます。
コーヒー産業委員会 (CIB)でテイスティングされ、品質が認められた豆だけが、ブルー マウンテン コーヒー クレイトン エステートとラベル付けされ、木樽に入れて出荷されます。
出荷されるすべてのコーヒーのサンプルは、まず日本に送られ、コーヒーの鑑定士「クラシフィカドール」(classificadors)によって検査されます。そうして合格したコーヒーがバージに積み込まれ、日本に到着すると、最初にサンプリングされた豆と同じ品質であることを確認するために、再度分類検査員によって検査されます。
手のかかった生産方法で収穫されたコーヒー豆を選別し、限られたコーヒー豆を厳しい検査で管理しているのですから、ブルーマウンテンコーヒーがいかに高価であることがよくわかります。

試飲

UCCブルーマウンテンコーヒー・クレイトンエステート(UCC Blue Mountain Coffee Craighton Estate)

ブルーマウンテンに関する説明が終わると、お待ちかねの試飲です。ふくよかな香りがたまりません。果実のさわやかさとほんのりと甘みを感じることができます。そして、試飲の後は市場に出回ることがない最上級のブルーマウンテンのコーヒー豆を購入することができます。コーヒー好きの方には、ぜひ行っていただきたいです。

取材協力:Jamaica Tourist Board

UCCブルーマウンテンコーヒー・クレイトンエステートの場所

UCC Blue Mountain Coffee Craighton Estate : 373H+586, Kingston, Jamaica

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